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ベイスポ2011年10月号「価値のある治療」

 ベイエリアの皆さんお元気ですか?『全ての方にせぼね検診』を目指すドクター岡井です。爽やかな過ごしやすい日が多い10月ですが、そろそろ雨も降り出す頃です。夏の間に路面に染み付いたオイルが雨で表面に浮き上がって車のスリップ事故の原因になるので十分気をつけてくださいね。もし事故に巻き込まれて怪我などした場合は直ぐに私に相談してくださいね。

 ベイエリアではあまり四季を感じることは出来ませんが、日本では暑さも一段落し味覚の秋が訪れる頃です。夏は絶対に日本へは行かないと決めている私なのですが、10月の半ばに定例のようになっている日本でのセミナーと講演会に出演する為に三日ほど日本へ行きます。通常は二泊で行くのですが今回は父の十回忌ということもあって久しぶりに母のところにも顔を出すのでちょっと長居で三泊になりました。頑張って九州の山奥まで行くにも関わらず、母からは「何でたった一泊なの?」と小言を言われてしまいます。母は毎年アメリカに訪ねてくるのでお互い十分顔を合わせてはいるものの自分の家にたまにしか顔を出さない息子にかなり呆れているようです。久しぶりに訪れる日本の田舎はゆっくりとして心が洗われるようですが、何分やることがなくて退屈してしまいます。山を散策でもすれば楽しいかと思いますが、慣れない土地で一人で出かけて遭難しても村の人に迷惑を掛けますし、サルや猪に襲われるのも困ります。育った土地でもないので友人もいません。美味しい空気を吸い清流の水を飲み、山で取れた山菜などを食べるのが楽しみでしょうか。母のたわいもない話を聞きながら焼酎で地鶏の刺身を頂くのがお決まりのパターンです。

 母親にとっては私のように40代後半に突入したオジサンでも子供は子供なのでしょう。私の顔を見るといまだに必ず「手を洗ってうがいをして来なさい」と言います。それにしても久しぶりに会うたびに「あんたも年取ったねぇ~」と息子の顔をまじまじと見て落胆気に言うのだけは流石の私も傷つくので止めてほしいと思います。こう見えても私の心はガラス細工のように繊細なのです。しかし、暴れん坊の男の子三人を育て上げた母はそこらへんのデリカシーをどこか遠くに置き忘れてきたようで、まるで私の心は超合金で出来ていると勘違いしているらしくズバズバとものを言って来ます。更に育ち盛りだった頃の私の食欲の印象があまりにも強烈だったのか、今でも私に大ぶりな茶碗に飯を山ほど盛って出してきます。母を傷つけたくない心の優しい私は、中学生のときのように黙々と飯をかき込みます。一日滞在しただけで体重が2~3キロは確実に増加します。三日滞在すればズボンのボタンは弾け飛び、顔の形も変わってしまいます。本当に怖ろしい相撲部屋のような家なのです。

 さて、今回の日本行きの本当の目的である講演会はカイロプラクターだけでなく一般の方にも参加していただき、よりカイロプラクティックを理解してもらおうという企画のもとに構成されています。残念なことに日本ではカイロプラクティックの認知度はお世辞にも高いとはいえません。それどころか怪しげで怖い民間療法というイメージさえあります。殆どの方が中国かどこか東洋の医術だと思っているのです。アメリカで生まれたとても科学的な医療なのにカイロプラクティックをしっかりと理解している方は意外と少ないのです。これは本場アメリカにおいてもカイロとアメリカ医師会の長年の確執の影響もあっていまだにカイロを知りもしないで敬遠する方が多いのだからある程度しょうがないのかもしれません。しかし、人として自分がこんなにも情熱を持って一生懸命やっているものを理解してもらえないことは大変悔しいものです。よく知りもしないで否定などされたらこんなに悲しいことはありません。私の患者さんでも周りの人にカイロの治療に通っていると言うと「本当に大丈夫なの?」と否定的な反応を受けることがあるようです。ですが、その責任は十分な啓蒙を行っていない自分たちカイロプラクターにあると思っています。だから自分自身に「そんなに悔しかったらもっと啓蒙に励め!」と言い聞かせるのです。もっともっと積極的にメディアを使って多くの方にカイロプラクティックの本当の姿を知ってもらう努力をしてこなかったせいです。実際はアメリカのメディアがカイロを好意的に取り上げると、必ず翌週には誰の意図か分かりませんがカイロを中傷する記事やニュースが不思議と話題になるという歴史を繰り返してきたこともあるので、思ったように大々的な啓蒙することが出来なかったのかもしれません。

 日本でも医師会としては決まった健康保険の予算を他の医療に渡すことなど許せないので、新たなカイロプラクティックという医療を意地でも参入させないという動きもあるでしょうし、カイロプラクティック業界自体のまとまりのなさや努力不足も否めません。ですから日本でももっと一般の方にカイロに興味を持ってもらって理解を深めてもらおうと私が中心となってイベントを開催するのです。なぜ私が日本でこのような活動をしているかは色々と理由があるのですが、一番大きな理由は私の患者さんの多くは日本から赴任している日本の方だからです。私は15年以上に渡りベイエリアでは情報誌やラジオ、講演を通じてカイロの啓蒙に励んできました。これからももっと頑張らなければいけないのですが、日本でもカイロの認知度を上げたいと思うのです。嬉しいことに私の患者さんの多くの方が日本にいる親兄弟にもカイロの治療を薦めたいとおっしゃってくださいますが、肝心の日本のほうではカイロ?マークが付いてしまって、何かよく分からないので積極的ではないという話を聞きます。これはとても残念なことです。

 カイロプラクティックの啓蒙を行うと同時に実際に治療を受けた患者さんに「価値のある治療」だと感じてもらわなければ真の啓蒙にはなりません。いくら言葉で素晴らしいと訴えても、患者さんから価値を認めてもらわなければカイロは日本の社会で十分普及することは難しいでしょう。ですから私の責任は重大です。アメリカではカイロが保険でカバーされるからという理由だけで利用していただくのではなく、たとえ保険がなくともキャッシュでも治療を受けたいと言っていただけるようでなければならないのです。近年アメリカでは全ての医療への保険での治療費の負担額が急速に悪化しています。多くの患者が年々増える自己負担額に苦しんでいます。私のクリニックではキャッシュプログラムといって、保険のない方のためのディスカウントプログラムがあります。近頃は保険のカバー内容が劣悪になっているので、保険をお持ちの方でも私たちのキャッシュプログラムを利用される方が増えています。カバーが微々たる額なくせにたくさんの書類を記入させ、治療が本当に必要なのか?と難癖をつけてくる保険会社に嫌気が差している患者さんが多いのです。自分の財布からの支出が増えれば患者さんの治療への期待や要求のレベルも上がってきます。それに十分に応えたいという気持ちで、私にしか、カイロでしかできない価値のある治療を目指してカイロプラクター歴二十年を超えた現在でも努力と模索を続けています。医療というものに完全や終わりはないのですが、それこそライフワークとして取り組める理由でもあると思います。

 いつの日か九州の山奥の村でも母が胸を張って「うちの息子はカイロプラクターなのよ」と言えば、村人が「へぇ~、そりゃすごかねぇ」と感心してくれるように日本全国津々浦々まで啓蒙していかなければなりません。そのためには一人でも多くのカイロファンを増やしていく必要があります。私は啓蒙と「価値のある治療」を追及していくことでこの夢を叶えたいと思っています。その忙しさにゆえにあまり顔を出せないんだよと母に言い訳をする私ですが、私の息子は将来日本の大学に進学したいと言っていますので、もしそのような運びになったら、時折息子を私の代わりに母のもとに送り込もうと思っています。とても可愛いとはいえない大きさになってしまった初孫ですが、母は十分喜んでくれるでしょう。ひと夏母の家で過ごせば息子も心身ともきっと大きく成長して大学の相撲部からスカウトされるほどになるかもしれませんね。さあ、皆さん是非カイロプラクティックを体験してみませんか?そして皆さんがその良さを人に伝えたくなるような価値のある治療をしたいと願いながら一生懸命頑張っていきたいと思います。

サンマテオ・クリニック
月:8:30AM~11:00AM
火:2:00PM~4:30PM
水:8:30AM~11:00AM
木:2:00PM~4:30PM(※)
金:8:30AM~11:00AM
土:12:00PM~1:00PM
日:休診
(※完全予約制)

サンノゼ・クリニック
月:12:00PM~6:30PM
火:9:00AM~11:30AM
水:12:00PM~6:30PM
木:休診
金:12:00PM~6:30PM
土:8:00AM~10:30AM
日:休診