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2011年4月号「がんばろう!日本」

 東北地方太平洋沖地震の被災者、そしてそのご家族に心からお見舞い申し上げます。一日も早い被災地の復興と被災者の心に平安が訪れることを心からお祈りしています。ベイエリアの皆さんもきっとこの地震のニュースには驚かれたことでしょう。私も言葉を失うほどの驚きと悲しみに襲われました。しかし、被災者でもない私がここでいくら悲しんだり落ち込んだりしても、実際に苦しみの中にある方々の助けにはならないと自分に強く言い聞かせ、普段より一段と元気一杯に患者さんの診療に励もうと誓いました。そうです、「全ての方にせぼね検診」を目指すドクター岡井が落ち込んではいられないのです。

 多くの方が地震の報道を見て「どうにか力になりたい!」という熱い気持ちに駆られたことでしょう。「自分に今できることは何か?」を自問自答した方も多かったのではないでしょうか。私も出来ることなら被災地に馳せ参じて被災者の身体と心の疲れを癒すために治療をしたいと悶々とした気持ちで過ごしていました。そんな私の目に飛び込んできたニュースは避難所で被災した子供たちが「肩たたき隊」として同様に避難所に身を寄せるお年寄りの皆さんの肩をたたいたり揉んであげたりしているという微笑ましいものでした。これには脱帽です。お年寄りたちにとっては私の治療など遠く及ばない心のこもった効果抜群の癒しとなったことでしょう。やがて震災から一週間が過ぎた頃から、少し冷静に自分が出来ることを考えられるようになって来ました。私が日本へ飛んでいったところで被災地に行ってお役に立てるわけでもなく、貴重な飲料水、燃料、電力、食料などを無駄に消費してしまうのがおちです。一番手軽で有効な手段である義援金が私にとっては一番良い選択肢であると判断しました。形はお金ですが、中身は気持ちです。そこでクリニックで「がんばろう!日本」週間というものを設け、3月28日から4月2日の一週間に患者さんから頂いた大切な治療費の一部を義援金としてAmerican Red Crossを通じて寄付させていただきました。協力していただいた多くの患者さんにこの場を借りて心から感謝申し上げます。

 お気づきの方もいるかと思いますが「がんばろう!日本」はどこかで聞いたことがあるフレーズですね。そうです。私の大好きな春の選抜高校野球のスローガンから頂きました。私はこのフレーズを聞いたときに非常に良いスローガンだと思いました。「がんばれ!」だと外から応援している感じがしますが、「がんばろう!」という言葉には「皆で一緒に」という意味が込められているような気がしたからです。まさに今回の震災を乗り越えるためには、私たち一人一人が心を一つにして力を合わせなければならないと思います。高校球児たちの溌剌としたプレーは人々に元気と勇気を与えます。地元の代表が戦っている間は、私たちも少しだけ悲惨な震災のことを忘れて夢中で応援できるのです。高校生でさえ一生懸命戦って日本国民に勇気と元気を与えようと必死なのです。我々大人がしょげ返っていてはいけないと身が引き締まる思いでした。被災された方々には私たちの同情や予定されていたイベントの自粛よりも、支援、応援、励ましという元気をくれるものが必要なのではと考えるようになりました。人に元気をあげるためにはまず自分たちが元気一杯でなければなりません。そのためには毎日健康に明るく楽しく生きなければなりません。楽しいことを我慢し、喪に服する時期はあります。でもいつまでもそれが続けば日本全体から元気や笑顔が消えてしまうような気がします。球児たちのひたむきな姿を見て色々なことに気づき、大切なことを教えられた気がしました。

 今回の震災のニュースでテレビに釘付けになっていた方も非常に多かったと思います。インターネットやテレビでの日本語放送、そしてCNNと容易に日本の震災の情報を得ることが可能です。ところがあまりに夢中になってこのような強烈な映像や悲しく辛い情報を目にすると、人間は知らないうちに正常を失ってしまうのです。判断力や価値観も普段とは変わってしまうし、気持ちが沈んで鬱状態になる方も多いのです。アメリカ同時多発テロや阪神淡路大震災のときも強烈な映像とニュースで多くの方が鬱状態に陥ったと聞きます。そのようなニュースは人間の脳を刺激してストレスホルモンの分泌を活性化させてしまいます。

 ストレスホルモンは人間を攻撃的にしたり、鬱状態にすることもありますし、身体をこわばらせ緊張させてしまいます。また、PTSDなどの精神的なダメージにも大きく寄与しているといわれています。心配や不安が「知りたい!」という気持ちを膨らませて、ついつい過剰な情報と刺激を脳に送り込んでしまうと、私たちの健康や精神に大きな悪影響を与えてしまうのです。ですからインターネットなどで震災に関するニュースを見すぎることには注意したほうがいいといえるでしょう。私も適度に情報を収集することを心がけたいものです。

 それにしてもニュースに映る被災者の姿には心を打たれます。被災した方はショックや不安で一杯でしょう。カイロプラクターとしては、その影響による身体の不調がどうしても気になってしまいます。きっと皆さん心身の疲労が限界に達して体調を崩していることでしょう。人間は疲れがたまると怒りっぽくなったり、情緒不安定になったり、免疫力が低下したりします。たとえ悲惨な状況でも身体がリラックスして元気であれば、どうにか頑張れるものですし前向きになれます。被災者や救助活動に従事する方々には、特に身体のケアにも気を使って疲れを癒して欲しいと願います。日本にいる我々の仲間にも、どうにかしてボランティアとして被災者の皆さんに身体のケアを提供したいと頑張っている人たちがいます。彼らには頑張ってほしいと私も応援していますが、混乱の中でどれだけ必要な方々に必要なケアが提供されるか分かりません。状況が落ち着くにしたがって、被災者の心身のケアの重要性がよりクローズアップされていくことでしょう。長期戦になるとみられる震災復興の中で、我々がきっと皆さんのお役に立てる日が来ると確信しています。

 最近は悲惨なニュースばかりでなく勇気を与えてくれる被災地からのニュースも多くなったと思います。時に感動で目頭が熱くなってしまいます。震災後に数人の方から似たような話を伺ったのですが、震災にあって直ぐにお年寄りの方に「大丈夫ですか?」と心配して連絡すると「私は大丈夫!戦争を経験したからね。もっと若い人たちの心配をしてあげなさい」という言葉があったそうです。思わず「お見それいたしました!」と感服せずにはいられませんでした。私たちが勝手に弱者と思っていた方々には経験という力があったのです。改めて日本という国は、二つの原爆や空襲で焼け野原となった国を復興再建してきた実績があるのだと再認識させられました。世界でトップクラスの建築技術や勤勉な国民性を持つ誇り高き日本人は、きっと世界中が驚くようなスピードと素晴らしい内容の復興を遂げてくれるのではないかと思わずにはいられません。

 戦後の経済の急成長や長引く不況で歪みかけていた日本の社会が、今回の悲惨な出来事をもとにまた心を一つにして頑張っていかなければらないのでしょう。辛い苦しい中にも一筋の光があるとすれば、それは日本人に大切なことを思い出せてくれたという揺るぎない事実でしょう。今、自分に出来ることは何か?それを改めて考えたときに、カイロプラクターの私に出来ることは皆さんを健康にして、元気にして明るく前向きな世の中になるように尽くすということでした。私は日本人の凄さを、人間の素晴らしさや強さを信じています。私の大切な人たちが暮らす日本がより強く優しい国へと復興することを心から願っています。さあ、「がんばろう!日本」

サンマテオ・クリニック
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