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2010年9月 「台風の目」

 ベイエリアの皆さんお元気ですか?「全ての人にせぼね検診」を目指すドクター岡井です。いよいよ9月ですね。長い長い夏休みも終わってみればあっという間でしたね。お母様方はようやく子供たちが学校へ行ってくれて自由な時間が出来たと喜んでいるのではないでしょうか。それともお弁当を作るために朝早起きをしなければならないと少し残念に思っているのでしょうか。既にお忘れの方も多いかと思いますが昨年の夏は新型インフルエンザの影響で日本の親にお願いだから帰ってこなでくれと懇願され、まるで島流しにでもなったような気分で帰国を断念した方が多かったのです。その分今年は日本で夏休みをと帰国をされた方が例年より多かったように思います。ところが日本ときたらまれにみる酷暑の夏となってしまい、折角帰国したのに暑くて何も出来ず悲惨な目に遭ったという話をたくさん聞きました。カリフォルニアの乾いて涼しい気候に慣れてしまった身体には今年の日本の夏はいささか酷過ぎたのでしょう。
 9月になってもなかなか涼しくならない日本ですが、もう直ぐ台風の季節がやってきます。私も9月の後半に日本への出張があるので台風が気になってしょうがないのです。カリフォルニアにいると暑い夏を忘れてしまうだけでなく台風のこともすっかり忘れてしまっています。激しい雨と風で傘も吹っ飛ばされてしまいます。子供の頃は台風が近づくと雨戸を釘打ちしたり、買出しに行ったりと何だかワクワクした気分になったものでした。それでもいざ台風がやってきて強風で雨戸がガタガタと激しく揺れたりすると何か底知れぬ恐怖感を感じたものでした。そして台風一過のあとの青空はとても眩しく綺麗な気がしました。秋の台風は爽やかな涼しさも運んでくるのでしょう。
 台風を心配する私ですが、その私のことを日本の業界の方々は「まるで台風のような人だ」とよく言います。なぜならいつも二泊ほどの滞在でアメリカからドーンと飛んで来て、凄い勢いでセミナーや講演をこなし、夜は遅くまで飲み会に参加し、仕事が終わったと思ったら即その足で成田に向かって帰ってしまうからです。私にはその自覚は殆どなく、ただクリニックでの診療をなるべく休みたくないだけです。こんな未熟な私でも苦しんで頼りにしてくれる患者さんも大勢いるのです。そして私がいないときに限って必ず緊急の患者さんから連絡が入るのです。これは本当に不思議な話ですね。だからなるべく診療を休まないですむようなスケジュールを組んでしまうのです。診療は私にとっては仕事以上のもので好きでやっていることなので、どんなに仕事で疲れても嫌ではないのです。
 人に台風のようだといわれる私も息子が小さい頃は、子供というものは台風のようなものだと感じたものでした。起きているときは賑やかに走り回り、気に入らないことがあるとすぐ癇癪をおこして泣き喚き大騒ぎするくせに、眠くなるとコテっとところ構わず寝てしまい嵐が過ぎ去ったあとのような静寂がやってくるのです。子育てをしていると毎日台風に襲われてお母さんはボロボロです。お父さんは正直言って週末もオフィスに行って仕事がしたくなります。テレビドラマのような憧れの素敵な子育てライフは嘘です。「こんなはずじゃなかった」と疲れきった親たちは、まるで騙されたかのような気持ちで台風のように駆け回る我が子を追いかけるのです。しかし、時折見せる愛くるしい笑顔や寝ているときの天使のような可愛い姿に一発で参ってしまうのです。親にとって子供が寝静まった時間はまさに台風の目です。束の間の静かな時間が貴重に流れるのです。ところが台風の目は長くは停滞してくれません。また直ぐに台風はやってくるのです。今ではそんな大変な子育ても懐かしく思い出すだけになりましたが、クリニックには毎日のように台風を抱えたお母様方や台風本人たちが大勢やってきます。私が思うに世の中で一番疲れきっているのは台風のような元気な子を持つお母さんです。元気なことは誠に結構ですが一日24時間、週7日付き合うお母さんは本当に大変なのです。
 私のクリニックではたくさんのお母さんの治療をしていますが、小さな子供たちもたくさん診ています。「子供は何歳ぐらいから治療を受けられるのですか?」とよく訊かれます。「私の子供たちは生後間もなくから治療を受けていますよ」と答えます。また「子供は元気だから治療なんて必要ないですよね?」と訊かれることも多いです。ところがどっこい子供はお母さんの産道を抜けるときに首や背骨に大変な圧力がかかるのです。その上場合によってはかなり首を強く引っ張られたり、吸引で引き出されることもあります。産後も自分で動けないために不適切な首の位置で寝かされていても自分で位置を直すことはできません。動き始めれば毎日のように倒れたリ、おでこをぶつけたり、尻餅をついたりします。動けるようになると高いところから飛び降りたり、転んだりと大人だと動けなくなるような恐ろしい行動を平気で繰り返します。大人は「子供ならそんなこと普通でしょう。私だって子供の頃は同じように無茶してましたよ。ハハハハハッ」と言うかもしれません。しかし、大人の皆さんが苦しんでいる腰痛の原因となっている骨盤の歪みは大人になって急に出来たものではないです。頭痛だって子供の頃の無理がたたって大人になって苦しむことになる場合もあるのです。
 アメリカでは子供専門の小児カイロプラクターだっているのです。面白いことに全米の小児カイロプラクティックに来院する子供患者の症状で圧倒的に多いのが中耳炎なのです。これは背骨の問題がどれだけ人間の免疫力に大きく影響を与えるかを物語っています。背骨の動きが悪いと神経系統を圧迫するだけでなく脊髄液の循環を鈍らせるのです。そうすると神経系統の発育が遅れたり、免疫力が低下します。それによって繰り返し風邪をひいたり中耳炎を起こしたりするのです。それと癇癪もちの子や落ち着きのない子供の治療も小児カイロの治療の上位に位置しています。台風が熱帯低気圧ぐらいにはなるかもしれません。神経が刺激を受けているといつもイライラした落ち着きのない子供になるのです。でも子供はそんなことは分からないので気分が優れないのは当たり前のこととして育ってしまうのです。小学生ぐらいになると肩こり持ちの子供がグッと増えます。私の友人が小学4年生に姿勢の講義をしたときに肩こりがある人に挙手してもらうと40%の子供が手を上げて一緒にいた親たちがどよめいたそうです。これは小さいときから勉強をしたりテレビゲームやコンピュータなどをやりすぎているために起こっていると思います。スポーツや遊びで怪我をする以外でも、日常生活に子供たちのけんこうを脅かす要素はたくさんあるのです。
 イライラして落ち着きのない赤ちゃんや子供を育てるお母さんのストレスは大変なものです。お母さんの体調が悪かったり疲れると、怒りっぽくなりついつい子供を必要以上に叱ってしまうものです。親だって人間ですから、そんなにいつも理性を保って子供たちに接っすることは出来ません。子供も親を怒らせる達人ではないかと思えるほど痛くなるような怒りのつぼを心得ているのです。それでも叱りすぎは親子の関係にヒビを入れてしまうし、ご主人にとっても仕事で疲れた心身を癒したいのに家で奥さんがイライラを募らせていれば仕事にも影響しかねません。ですからお母さんの体調管理は家族にとっても大変重要なポイントなのです。私も家内の機嫌がいいのが一番です。明るく元気なお母さんがいる家庭は幸せです。そして、お父さんも元気一杯仕事をしてファミリーサービスをしなければならないのです。カイロは家族みんなに利用してもらいたいものなのです。
さあ、夏休みも終わりました。元気でこのイベント一杯の秋を楽しく乗り越えたいですよね。元気な台風をお育て中の女神様も是非カイロで楽しく元気に過ごしてほしいと思います。台風の目は静かです。なるべく大きな台風の目を作りたいですよね。そのために元気で健康でおおらかな子を育てたいですね。私も台風の情報を毎日のようにチェックしています。日本出張の際はたとえ台風が来ようとも航空会社が上手く台風の目を狙って飛行機を飛ばしてくれるだろうと信じています。暑さで十分苦しんだ今年の日本、せめて台風の少ない穏やかな秋を迎えて欲しいものですね。いずれにしても台風の目は大きいほうがいいですね、というより台風自体が少なくなってくれるといいですね。それでは皆さん来月またお目にかかりましょう。

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