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2010年6月 「指導の夏」

 今年の長雨も一段落して、ようやくカリフォルニアらしい青い空が広がることが多くなりましたね。ベイエリアの皆さん、お元気ですか?『全ての方にせぼね検診』を目指すドクター岡井です。五月も例年になく雨が毎週降るという気象には少しうんざりしていた方も多かったのではないでしょうか。私も五月最後の週にゴルフに行き、あと4ホールでホールアウトというときに急に雨が降り出し、あっという間に大雨となり全身ずぶ濡れでラウンドを終えました。カリフォルニアでこんな経験は初めてでした。
 雨の中でもゴルフをやるのは日本人と韓国人ぐらいのものだと聞いたことがありますが、お恥ずかしながら、人生アメリカ生活のほうが長い私もやっぱり立派な日本人でした。言い訳がましく言わせてもらえば、雨が降り出したホールはクラブハウスから最も遠いところでどうせまっすぐ直線で戻るように残りの3ホールが配置されていたのです。これならボールを打ちながら戻っても大差ないということでプレーを続行したのです。でもさすがに18番ホールのグリーンは傾斜も手伝って川のように水が流れていて、まともにパットが出来なかったです。私の打ったパットもボールが桃太郎の入った桃のごとくどんぶらこどんぶらこと流されていってしまいました。そこまでしてゴルフをする自分に少し呆れてしまいました。どうせならこの熱意をもっと建設的なことに使えないものかとしばらく自問自答したのでした。
 さて、六月になって子供たちは夏休みに入ります。私の息子の高校など五月一杯で早くも終わりました。これから十週間の長い長い夏休みです。とはいってもサッカーや野球、そして塾の集中講習、日本への旅行などで結構忙しいようです。そんな息子も八月にいよいよ16歳を迎えるということで、日本で言うところの仮免許というものを取り、只今車の運転の練習中です。まずは。ドライビングスクールで最初に講習と運転練習を見てもらうことになります。ドライビングスクールといっても個人経営のところで講習を受けて練習をしました。そこの教官というのが息子が野球のリトルリーグの頃からのチームメートのお父さんでした。知った人が教官で緊張していた息子も少し安堵したようでした。しかし、私は一向に安堵できません。夏休みは厚かましくも息子のように車の免許を取ろうという高校生がたくさん公道で練習しています。いわば平和だった街は一気に危険地帯と化するのです。なんと恐ろしいことでしょう。敵が撃つ銃弾を掻い潜って進む戦場の兵士のような気持ちで私は日々運転しています。そうです、街はただの危険地帯などという甘っちょろいものではなく、まさしく戦場と化するのです。
 街の平和を守るため、私も心を鬼にして息子の運転の指導をしています。自分の命を危険にさらし、白髪が一気に増えるような恐怖体験に耐えながら指導をしているのです。助手席で「ストップ、ストップ!」と叫びながら幻のブレーキを踏もうと宙を泳ぐ私の右足は収まりどころを知りません。その恐怖に歪んだ私の形相は傍から見ればさぞや滑稽なことでしょう。息子のほうも私に怒鳴られながらも免許を取りたい一心で罵詈雑言にただひたすら耐え忍んでいるのでしょう。家族に運転を教えるのは止めたほうがいいとよく話しに聞きましたが、本当にそのとおりです。人に教えるということはまさに忍耐です。ところが家族に対してはその辛抱が出来ないのです。更にとっさの判断と身の危険という要素を含む指導においては教える方も余裕を失ってしまいます。この先まだまだ運転指導が続くのかと思うと何だか気が重いです。息子が無事免許を取るまで親子関係に修復不能の亀裂が入らないことを祈るばかりです。
 指導と言えば、私の仕事の中でも重要なものですが姿勢の指導があります。姿勢の大切さというものが長く健康というものに携われば携わるほどよく分かってきます。頭痛や腰痛、肩こりといった多くの方が苦しむ問題の根本的原因が姿勢だという場合があまりにも多いからです。時にこのような問題は、正常な生活の営みが困難な状態にさえ発展するのです。たかが肩こりなどと肩こりを馬鹿にしてはいけません。肩こりは体の位置関係のバランスが崩れていることを示す初期のサインなのです。頭の重みを重力に対して支えることから肩こりの原因は発生します。重力線上でバランスよく頭を支えれば筋力を使わずとも楽に支えることができます。逆に頭が最適なバランスの重力線より前方に移動すればするほど、そのぶん僧坊筋という後頭部から両肩、そして肩甲骨の間に伸びる大きな筋肉を使って頭を支えることになります。それが原因で肩こりとなるのです。
 また、肩こりは様々な健康問題の原因ともなるのです。例えば頭痛や自律神経失調症、四十肩や腕のシビレ、顎関節症などもそうです。このような問題で苦しむ方に肩こりがない方は皆無だと言っていいでしょう。ただの肩こりで済めばいいのですが、多くの場合はこれらのような二次的問題へと発展するのです。ですから、ただの肩こりだからと軽く見ずに問題が軽いうちに治療や姿勢改善などの対処を取るべきなのです。肩こりは姿勢が悪い証拠ですから、肩こりの方の殆どに腰痛が見られのも不思議な話ではないのです。
 椎間板ヘルニアで私のクリニックに治療に来られる方の多くは、姿勢や座り方に原因の多くがあります。長時間座った後や腰に疲労が蓄積された時に何かおかしなことをするということが重なった時にぎっくり腰になるものです。「別に何も特別変なことはしてないのに・・・」という方ほど普段の座り方が原因となっている可能性が高いです。座ったときの姿勢が綺麗ならば腰にかかる負担はぐっと軽減されるし、悪ければ腰への負担を増やすことになります。そのことを知っていればぎっくり腰を回避できたというケースもたくさんあるのです。体の構造と重力を理解すれば、どうして腰痛になったかは明白なのです。腰痛の原因は重いものを持ち上げたりすることではなく、その前に伏線となる潜在的問題があることに注目するべきなのです。
 姿勢がの大切さは皆さんよく分かっているのですが、悪い姿勢がどのように体に悪影響を与えるかを理解している方はあまり多くはありません。もしそれを知っている人がいるとしたら、それは私たちの姿勢ワークショップに参加した方でしょう。姿勢の大切さを知れば、まさに目からウロコとでも言いましょうか、健康を改善するのは日頃のちょっとした工夫の積み重ねだということが分かるはずです。座り方、立ち方はもちろん、コンピュータの位置設定や労働習慣の違いが健康を大きく左右することが理解できるのです。そうすれば、そういった工夫なしには根本的な問題解決がないことも自然と分かってくるのです。原因と対策が分かればこれほど心強いことはありません。後は自分自身で姿勢改善や日常の工夫を実行できるかどうかです。何も完璧に行うことを考えなくても、今までよりも改善していけば、体調もまた改善されてくるのです。
 世の中にはもっと若いうちから知っていればよかったと思うことがたくさんあるものです。姿勢もそういったものの代表選手です。体調がおかしくなって初めて普通に体が機能して元気でいることの素晴らしさや大切さを痛感するのです。姿勢も運転技術もアクティブな人生にはとても大切なものです。身の危険を回避するために、世の中の平和のために息子の運転指導と共に皆さんへの姿勢の指導に更に力を注いでいきたいと思います。皆さんも高校生の仮免ドライバーと姿勢には十分に注意して元気にこの夏を過ごしていただきたいと思っています。特に私の町内の皆さんは十分気をつけて不審な動きをする車は避けてお通りください。もし恐怖で引きつる私の顔を助手席に見つけたら、温かい目で見守って道を譲っていただければと思います。皆さんは一体この夏いかがお過ごしになるのでしょう。楽しみですね。

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