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2009年7月 「腰は欠陥商品」

ベイエリアの皆さんお元気ですか?『全ての人にせぼね検診』を目指すドクター岡井です。日本では梅雨で非常に蒸し暑い日が続いていることでしょう。それに比べてまことに申し訳ないほどの清々しい爽やかな天候が続くベイエリアで夏を過ごせることは本当に幸運です。よく「岡井先生は日本で暮らそうとは思わないのですか?」と日本の方に訊かれますが、「滅相もございません。日本にあの湿気がある限り、私が日本で暮らすことはないでしょう」と即答するのです。なぜなら数年前の8月に日本へ帰った時、あまりの殺人的暑さと絡みつくような湿気にフリーズ状態のコンピュータのごとくまったく機能しなくなってしまったのです。私は生きる屍と化し、瞳孔反射も失ってしまっているのではないかというほどでした。家内に言わせると「ただの役立たず」で家族からの非難ごうごうでした。それ以来一時帰国でも夏場は避けるようにしています。

アメリカに来て25年、カリフォルニア生活が20年を過ぎると、悲しいかな気づかぬうちに私の体は日本の風土に適応しないものへとなってしまっていたのです。心は日本を忘れていないつもりでも、いつのまにか体はすっかり祖国を忘れてしまっていたのです。エアコンのない母の家は、もはや私にとっては拷問所でしかなく、扇風機を抱えこんで一人で独占し、チュチューアイスをむさぼり喰い、挙句の果てに下痢ぴーで脱水症状を起こし、まさに生死の境をさまよう思いをしました。このまま世界で環境破壊が進み、カリフォルニアが異常気象に襲われたら、真っ先に死に果てるのはこの私ではないかと妙な自信をもっています。ですから今では夏休みに日本へ行くのは家内と子供たちだけで、私は一人で犬たちと留守番です。家族にも当てにされず、家長として威厳は地に落ち、「役立たず」の烙印を押された私はただただ一人侘しさを胸に犬たちの慰めを受ける日々を送るのです。

先日、そんな私の患者さんが、まさに私と同じように家族から「役立たず」の烙印を押されたという話を聞いてとても他人事とは思えず、目頭に熱いものが滲むのを必死に隠し更に詳しい事情を伺いました。その方は急性の腰痛で足腰が立たなくなり、折角予定していた家族旅行をキャンセルする羽目になり家族から非難ごうごうで、家族は腰痛で横たわるその方に冷たい視線を向けるのだそうです。私は「この方のお役に立ちたい!」と強く心に誓いました。私の気持ちは自然とその方にも伝わったようで「役立たず」二人は熱い気持ちを治療にぶつけ、みるみると回復することが出来たのです。そして後日、彼は無事に名誉挽回の旅行へ家族を連れて行くことが出来たのです。私も熱い思いでそれを見送ったのでした。

それにしても急性の腰痛とは困ったもので本当に動けなくなってしまうのです。腰は、まさしく体の要です。ところがこの大切な要は大変壊れやすくもあるのです。なんと先進国では人口の80-90%の方が少なくとも一度は腰痛に苦しむというのです。もし、自動車の要の箇所が90%故障するようなことがあれば、欠陥として間違いなくリコールでしょう。だから私は腰は欠陥商品だとよく言うのです。欠陥商品である腰を上手に使っていくためにはそれなりの管理が必要になってきます。何しろほうっておけば壊れる可能性が大なのですから、まめな手入れをして調子を保っていかなければなりません。腰を管理する上で大切なことは姿勢、運動、休養、そしてもちろんカイロプラクティックです。

姿勢ほど人間の健康とって大切なものはないと私は常日頃から声を大にして訴えかけています。長年たくさんの患者さんを診てきて思うことは、実に多くの腰痛の原因は姿勢にあるということです。ということは根本治療を目指すなら原因である姿勢に目を向けなければならないのです。どんなに優れた治療をしたとしても姿勢が悪ければ、必ず腰痛は再発します。腰のために正しい姿勢、そして避けるべき体勢を知っていただくために長年にわたり無料で姿勢ワークショップを行っています。そこで少しでも姿勢や体勢についての理解を深めてもらい、姿勢や体勢の改善をしていただきたいと願っているのです。

運動によって腹筋背筋を鍛えることは腰痛予防にとってとても大切なことです。足腰の丈夫な方ほど腰痛になりにくいといっても過言ではありません。しかし、いくら運動が大切だからといって張り切りすぎてやり過ぎてはいけません。適度な休養をとり体を休ませることも又大切なのです。運動やヨガは体にとても良いのですが、やりすぎによるケガで治療にみえる方は決して珍しくないのです。仕事や育児での過労にも休養が必要です。頑張りすぎて倒れてしまったり「ぎっくり腰」になってはもともこうもありません。しっかりと適度な休養をとるように心がけていただきたいと思います。

世間一般でよく言われる「ぎっくり腰」とは急性の腰痛の総称ですが、実際は「ぎっくり腰」の原因も色々です。しかし、殆どの「ぎっくり腰」に共通して言えることは、急な痛みが出るその随分前から前兆があるということです。時にその前兆に気づかない方もいますが、大体の場合は腰が張る、重い、疲労感があるなどの黄色信号を体が発しているのを感じているものです。この時点で治療をするなり手を打っておけば、酷い状態になることは少ないはずです。その体からの警告を無視していると、床に落ちている紙切れを拾おうとしたときや、くしゃみをしたとき、ちょっとした重いものを持ち上げたときなどにギックリとくるわけです。普通ならそれぐらいで腰が痛くなるなんて考えられないはずです。何かきっかけがあれば「ぎっくり腰」になる状態になっていたということです。体が警告を出している時点で休養をとり、カイロで治療をしていけば酷い腰痛になることを避けることが出来る可能性は大です。

普段から姿勢や体勢に気をつけて、十分な休養をとり、カイロで体調を整えていくことで欠陥商品の腰を調子よく快適に使っていくことが出来るのです。痛みが出てからでは辛いし、仕事も休まなければならないし、回復に時間が掛かります。仕事が大切、家族が大切という方ほど日常の腰の管理をしっかりとして「役立たず」にならないようにしなければなりません。会社のために家族のためにと無理した結果「ぎっくり腰」になってその上「役立たずの」烙印を押されてはあまりにも悲しすぎます。腰は欠陥商品だということをしっかりと認識していただき、無理は禁物、姿勢や体勢に気を配り、カイロの治療を有効利用していただきたいものです。

当分私が夏の日本に行くことはないでしょう。それは、危険を避けるためです。日本の暑さに負けて「役立たず」となるのと「ぎっくり腰」で苦しむのでは訳が違います。どうか腰は欠陥商品であるということを理解していただき、しっかりと管理して良い状態で保てるようにしていただきたいと思います。暑い夏は、是非ベイエリアでゆっくりと運動を楽しみカイロで腰の手入れをされてみてはどうでしょうか?


機密情報

「日本からのメール」

「今回、日本からのメールをご紹介したのは、私の長いこれまでのカイロの道を思い返したときに、ここまで私が頑張ってくることが出来たのは、カイロの啓蒙と業界のレベルアップに貢献するというライフワークがあったからだと思いました。そこで私が普段どのように日本の業界のために活動しているかも紹介してみたいという思いで、日本からのメールを紹介してみました。日本からのカイロの留学生のお世話をして13年ぐらいになるでしょうか。週一回の無料での練習会や食事の世話、サンクスギビングやクリスマスのディナーへの招待など今だに続いています。そうやって巣立っていったドクターたちの数も十数名になりました。彼らが頑張って活躍し、私と同じように後進の面倒を見て業界を盛り上げてくれることが私の願いであり喜びです。 Dr.岡井」

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