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2007年11月 「老後の健康はあなた次第」

秋だなぁ~と最近感じるのは、朝に犬の散歩に行く時だ。公園には枯れ葉がたくさん落ちているし、なんと言っても暗くて寒い。食事中の方には申し訳ないが、犬のウンチも湯気が立っている。そんなところに季節を感じていてもしょうがないが、朝晩の冷え込みは確実に増している。いくら寒くても犬は一向に気にする様子はなく、元気に走り回っている。我が家には3歳のオスと10ヶ月のメスのトイプードルがいる。3歳のオス犬は、最近めっきり大人っぽくなって落ち着きが出てきた。これは新しく来たメス犬との比較もあるのだろう。それまで、やんちゃでピョンピョン跳ねるようにして走り、隣の犬に遊んでもらおうとちょっかいを出して迷惑そうな顔をされていた。それが少し落ち着いてきたと思ったところへ、子犬がきたので最初はまとわりつく子犬に大変迷惑そうにしていた。また、この子犬が非常に身軽で運動神経がよく活発なので余計にオス犬がジジむさく見えてしまう。とはいっても3歳というのは実際はまだまだ若いので元気でよく走るし、口臭などもしない可愛い盛りで私はこのオス犬が可愛くてしょうがない。メス犬はとても可愛いけど、まだ子供なのでいきなり跳びついてきたりするので、時に迷惑だ。この二匹を見て思うのは犬も歳をとっていくにしたがって動きが少なくなり、人間と同じように痛いとこが出てきたり、病気になっていくのだろうなということだ。

人類はつい最近まで「人生50年」といわれていた。それが、ここ百年あまりの間に随分と衛生、栄養、医学の進歩があり飛躍的に寿命が延びた。長く生きれば、今まで心配しなくて良かった病気や痛みもたくさん出てくる。老人の痴呆症なども今は深刻な問題だが、昔はそこまで生きる人が少なかったので、痴呆症もあまり深刻な社会問題ではなかった。寝たきりの老人などは、医療の進歩で生き延びることが可能になったゆえに増えていくことになった。昔なら、助からなかった場合も多いだろう。貧しく暮らしも苦しい地域ではお婆捨て山が存在したのだ。昔は本当に健康な人だけが長生きできたのだった。

我々の時代は「人生80年」時代だ。いいのか悪いのか分からないが、本人意思に関係なく意識がなくても生き延びることさえ出来る時代だ。七十代、八十代の人口も増え、元気なお年寄りの方も増えてきた。もちろん元気ではないお年寄りの数も増えている。私の大好きだった祖母も二年ほど前に94歳で天に召された。まあ、90歳を超えれば大往生といえるだろう。

その祖母が八十代半ばを過ぎたあたりからよく「もう私はだめだ~。十分生きたから早くあの世に行きたいわ~」と弱々しい声で悲しげに言っていた。その割には「もうこれが最後だから冥土の土産に」とちょくちょく旅行にいったりして何だかんだと10年ほども生きていた。最初のうちはまんまと祖母の術中にはまっていた私は「おばあちゃん、大丈夫だよ、長生きしてね!」と本気で励ましていたが、そのうちその手にも乗らなくなっていた。遂に寿命が尽きて祖母が旅立った時には、冥土の土産が増えすぎて全部持っていくのが大変だったのではないかとちょっと心配だった。

私の祖母は、亡くなる二年ほど前から徐々に視力が落ちて、最後は殆ど目が見えない状態になっていた。それまでは大きな虫眼鏡を使って毎日必ず新聞を読み、テレビを観ては新しいこと知らないことをノートにとって勉強するのが日課だった。そのような祖母の目が見えなくなっては死ねといわれているのも一緒だったのだ。楽しみがなくなり、寝てばかりいると頭もボーっとしてくる。気力もなくなり食欲もない。それこそ生きていても楽しくない祖母の身体は急激に衰えていったのだった。私が会いに行くと、びっくりして「いつ帰ってきたの?どれぐらいいるの?」といつもと同じ会話で「もう早く逝きたいわ~」と悲しげな消入りそうな声で言うのは10年前と同じだった。

皆さん何歳まで生きたいかという問いに対して、殆ど似た答えをする。長生きはしたいけど健康じゃなければ嫌だ。寝たきりや呆けて人に迷惑を掛けたり、自分の好きなことが出来ないのなら生きていても楽しくないからと言う。私も全く同感だ。それでは、歳をとっても健康でいられるようにプランを立てているかといえば、殆どの方がそこまでの努力をされていない。健康に気をつけている方でも老後までビジョンを持っている用意周到な方は珍しい。

歳をとって一番衰えるのは足腰だ。特にヒザや股関節の問題で苦しむ方は多い。ヒザなどは関節の間に半月板というカートリッジが入っているのだが、それが磨り減ってヒザの骨が変形して手術を余儀なくされるのだ。股関節やヒザに人工関節を入れたり、足を引きずるようにして歩いている方は本当に多い。意外と知られていない根底の原因は骨盤の歪みと足の土踏まずの崩れなのだ。どうして?と驚いている方もいうことだろう。メカニズムを簡単に説明すると骨盤が歪むと股関節の位置が左右違ってくるので足の長さも違ってくる。長いほうの足は短いほうに合わせようと土踏まずを崩して低くすることでバランスをとろうとするのだ。逆説的に土踏まずが崩れると骨盤も歪むことになる。いずれにせよ、このようなバランスが崩れた状態が続くと一番負担がかかるのがヒザと股関節だ。この状態で何十年も走ったり歩いたりしていると関節の磨耗が激しくなり、やがて手術を要するようになるのだ。

足腰が弱ると動く気がしない。外に出なくなる。生活に刺激がなくなる。脳の活性化が出来ない。身体も弱る。寝たきりになる。ボケてしまう。というのがまことに多くの方がたどる道だ。そこで、若いうちから土踏まずが崩れないように身体の一番下の土台を整えるために、コンピュータ・スキャナーで足のバランスをチェックしてその人に合わせたカスタムメイドの靴の中敷を薦めている。ヒザは悪くなってしまってからでは本当は手遅れだけど、人は痛みが出るまでは悪くないんだと信じている。痛みは悪くなってから出てくるのだ。一度悪くなると元に戻らないものはたくさんある。人口の90%以上がいずれ土踏まずが崩れるのだから、自分もそれに当てはまると考えたほうが良い。そして、早めに対策を取るべきなのだ。

食生活に運動や休養に気を使うだけでなく、身体のバランスを整えて将来多くの方に起こるであろう問題を未然に防ぐことも大切だ。足の問題だけでなく姿勢も老後の健康状態を大きく左右する要因だ。姿勢が悪いと色んな問題の原因となる。腰痛や肩こり、頭痛などは序の口だ。姿勢が悪くて背中が丸まってくると呼吸が浅くなる。人間の身体は酸素が豊富に供給されないとうまく機能しない。脳などは一番酸素を必要とする場所だ。背中が丸まっているとそこから出る神経に余計な圧迫を掛けて流れを悪くする。その神経は心臓、肺、胃などの主要臓器につながる。その神経の流れが悪くなれば臓器に機能も低下するのだ。そして、骨粗しょう症の女性などは背中が丸まることで背骨の一番弱い前方部を圧迫して押しつぶし圧迫骨折をおこしてしまう。背中が前に曲がったまま歩いている老人を見かけたことがあると思うが、あれが圧迫骨折を起こしている人だ。

元気で健康な老後を迎えるためには、食生活、運動、休養の他にもカイロプラクティックで身体のバランスと機能を高めておくことが大切だと分かったと思う。悪くなってからでは遅いのだ。犬は私たち人間より早く歳をとる。犬の老後を見ながら自分の老後を考えてみるのもいいだろう。犬のウンチで健康状態をチェックしているうちに、本当にあっという間に老後はやってくるのだ。なるべくジジむさくならないように若々しく老いたいものだ。

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