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2007年5月 「知ってもらわなアカン」

先日、患者さんが足首の捻挫で来院してきた。とはいっても初めてではなく、他の問題で既に治療をしていた患者さんだった。「先生のとこで、捻挫なんか治療さぁれへんですよねぇ」京言葉で質問を受けた。もちろん捻挫を始め、スポーツ傷害的なものは私の得意分野で自信があるところだ。そして、治療を受けてあまりの回復振りにびっくりした患者さんから「なんで先生、捻挫とか診るってもっと言わへんのぉ?みんな何処行っていいか分からんで困ってはる思うわぁ」と言われた。「はぁ、言っているつもりなんですけど十分伝わってないんですね。努力します」「ほんまや、私の友達の皆にも言うときますぅ」「ありがとうございます」「ほんま、もっと知ってもらわなアカンわぁ~」「それでは、ベイスポで書かせてもらいます。ついでにあなたも登場させていいでしょうか?」「それはアカンわぁ、ハハハハハッ」「そう言わずに名前は出しませんから」という会話がなされた。「先生のゴッドハンドをもっと皆に知ってもらわなアカン思うわぁ」というお褒めの言葉まで頂戴したが、私の手は極めて普通の手だ。でも、ちょっと指が短めで爪が丸っこい。娘が自分の手が私の手に似てしまったと嘆いている。それにしても、自分が出来ることを、人々に知ってもらう努力をもっとしなきゃいけないなと反省した。

世間一般でカイロプラクティックが理解されているかというと実際はそうでもない。悲しいけどそれが現実だ。中には何やら怪しげなものだと思っている方も多いのでないだろうか。日本で法制化されていないし教育プログラムもまちまちなのでなかなか社会的信頼を得ることが難しい。だけど、日本でも年々カイロプラクターの数が上昇しているところからカイロプラクティックに魅せられて、その道に進む人も多いということがわかる。

カイロプラクティック発祥の地、ここアメリカでは立派に医療として認められていて、保険適用もするカイロプラクティックも日本では保険対象外なので駐在員の方の会社からの医療補助でもカイロプラクティックは適応外などという失礼なこともある。アメリカで医療を受けているのだからアメリカで認知されているカイロプラクティックを認めないのは甚だ遺憾ではあるが、日本人独特の都合がいいときは日本の制度を引き合いに出すという性格上仕方ないことなのだろうか。

カイロプラクティックは、とてもユニークで一般の西洋医学の常識とは異なるアプローチをする為に誤解されやすい面もあるのかもしれないが、その理論と哲学を知れば実にシンプルで理論的な医療だということが分かるだろう。その理論と治療法の奥深さを知れば、カイロプラクティックのファンになること間違いなしだ。私もその一人だ。年々、カイロプラクティックのことを知れば知るほど好きになる。カイロプラクティックこそこれからの健康維持や体の不調への答えとなると思って疑っていない。

私のところでは首や腰のヘルニアなどで手術が必要だといわれた方も治療によって回復していくことが珍しくない。もちろん簡単ではないがジックリ根本から骨格を整えて根気よく治療すればやがて治っていく。カイロプラクティックの治療により体自身が治していくのである。時にはまさに薄皮をはぐようにゆっくりと回復することもあるが、もう諦めていた患者さんが回復して、喜びの涙を流してくれるときなどは、この仕事をやっていて良かったなとしみじみ嬉しくなる。

それにしてもカイロプラクティックは腰痛専門医だと思っている方が多いのには驚く。確かに腰痛の患者さんは多いが、それ以外にも様々な問題の患者さんが訪れる。頭痛や首の痛み、肩こりは腰痛と並び多い症例だ。四十肩や手の腱鞘炎なども、実に厄介な問題だが、他所では治療してもらえないので意外と私のクリニックでは多い症例だ。自律神経失調症も背骨から出ている自律神経のバランスを整えることで快方に向かう方が多い。小さな子供のヒジの亜脱臼なども私は一瞬で治せる。めまいで脳の検査をしても分からなかった問題が治ったことも何度もある。風邪ばかり引く子供たちが丈夫になる。人間の身体の全ては神経によってコントロールされている。その神経の流れが乱れたら痛みや不調が出てくるのは当然のことだ。背骨の動きが悪くなったり、ズレが生じることで神経に圧迫をかけてしまうことがある。このような背骨の問題をサブラクセイションと呼ぶが、この問題を治療できるのがカイロプラクティックだけなのだ。カイロプラクティックによって治療しなければ、ずっとその問題はそこに在り続ける可能性が高いのである。そして慢性疾患へとつながっていく。

私の患者さんで珍しいケースはたくさんあるが、このケースはご本人の了承ののもとにお話させていただきたい。この患者さんは、70代の元プロゴルフ選手カイロプラクティックの治療で頚椎を治療し、めまいや首の痛みが改善されたことは非常に嬉しいことがだ、思いもよらぬことが彼の体に起こったのだった。なんと40年間失われていた臭覚が戻ってきたというのだ。本人も医者も誰もが臭覚が失われたのは鼻の大怪我によるものだと信じきっていたのだ。首のむち打ち症のせいとは考えもつかなかったのだ。「ドクター、食べ物のにおいがわからず食事をすることの辛さが分かるかい?それと、ワイフの作ったスパゲティーソースを香りと共に40年ぶりに味わえるこの喜びが分かるかい?」「たぶん、私には本当には分からないのだろうけど、想像はつきますよ」「ドクターのせいで体重が5ポンドも増えたよ、どうしてくれるんだい」と涙目で笑う彼を見て私の背筋には電流が走り、鳥肌が立つのが分かった。巨体にハグをされながら「カイロプラクティックってすげえや」と思った。

時として自分の力の足りなさに悔しい情けない思いをすることもあるが、私やカイロプラクティックの治療に出会えて、喜びの涙を流してくれる患者さんがいる。人生を取り戻すことが出来たと喜ぶ笑顔に出会うことが出来る。私がカイロプラクティックに魅せられ続ける大きな理由の一つだ。私はカイロプラクティックで患者の身体の神経の流れを整える。人間の体は神経がちゃんと機能していれば、大概の問題を解決する力を持っているのだ。カイロプラクティックはシンプルだ。神経の流れが妨げられれば細胞は抵抗力をなくす、臓器の機能は低下する、筋肉の機能が低下する、痛みなどの知覚異常を感じる。背骨を調整して神経の流れを整えれば、細胞は免疫力を増し、身体の機能も正常になり、痛みも消えるのだ。そんな、素晴らしい医療、カイロプラクティックのこと、私にできることをもっと「知ってもらわな、アカン!」とそう思うのだ。

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